ロマンはどこだ?

そのとき思ったことをなかったことにしないために

『株式会社ネバーラ北関東支社』

 

株式会社ネバーラ北関東支社 (幻冬舎文庫)

株式会社ネバーラ北関東支社 (幻冬舎文庫)

 

書評にもありましたけど、「北関東支社」という絶妙なネーミング。本社を東京に持つ納豆の株式会社ネバーラ、その北関東支社での物語。

あと、ネバーラっていうのがいいですよね。明らかに納豆意識じゃないですか。納豆じゃないんですけど、ほんとは。

同じ著者の「うさぎパン」とか「白雪堂化粧品マーケティング部峰村幸子の仕事と恋 」もそうなんだけど、基本的にメインの登場人物が性格がいい人たちばかりなので、気負うことなく安心して読めます。そういうところが好き。

主人公は東京でバリバリ働いていて、いろいろあって「人生1回休み」という気持ちで田舎の納豆メーカーに転職。だからといって卑屈すぎることも田舎を馬鹿にすることもなく、淡々と自分の業務をこなしていく。主人公がきちんと地に足付けて生きているところに好感が持てる。

本編に出てくる東京に憧れる若い女の子の過去編も良かったなあ。

人生は選択の積み重ねで、いまの自分は過去の自分が選択した結果。そのことを改めて感じた。

SMAP 25 YEARS 1位~10位の個人的思い入れ

SMAPベストの順位が発表されましたね。
私はとくに理由もなかったのですが投票しそびれたので「なるほどなぁ」と思っているだけだったのですが、そんな私も、曲の一覧見ていたら当時のこと思い出して懐かしんだり悲しんだりという感情が沸きあがってきました。
ということでメモがてら。とりあえず1位から10位まで。

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そのとき思ったことをなかったことにしないために

はてなブログ5周年ありがとうキャンペーンお題第1弾「はてなブロガーに5つの質問」

1. はてなブログを始めたきっかけは何ですか

 

「そのとき思ったことをなかったことにしないために」
というのはポルノグラフィティのギター新藤晴一のエッセイ集「自宅にて」に書かれている言葉です。いま手元に本がないので、詳しい話の流れは忘れてしまったのですが。
その瞬間、その日、そのときに思ったことはツイッターでほとんど呟いているけれどやっぱりきちんと「思ったこと」をまとめておきたいなという気持ちでブログを始めました。
ブログを読み返してみると、そのときにはもう戻れないけれどそのとき感じたことが臨場感をもって自分の中に溢れかえる。なので、ブログをやっていて正解だったなと思います。最近全然書き残せてないのはひとえにほんとにまじで仕事がやばいからですけどもうちょっと時間作りたいものですね。
言葉にして残すと「思ったこと」は「あったこと」として残る。ということは逆に、言葉にして残さなければそのとき思ったことはなかったことになる。なので私はあまりネガティブな言葉とか悪口とかは残したくないなーと思っていました。だけどそうやって生きてきたら結局、最近になって、それが耐えられなくなってきました。なので発散という意味ではネガティブなことも書いてもいいのかなーと思ったりしなくもない。
でも出来る限りいいことだけ残して、あとになって「いいことしかなかったな!」って言いたい、という気持ちもある。まあ、ほどほどに、やっていけたら。

以上がブログを始めた理由ですが、はてなブログにしたのは、だいたいみんなはてなブログだったからです。それまではmemorize(つづりあってるかな)使ってました。メモライズ好きだったなぁ……ライブドアに統合されたんですよね。それでたしかまいプレスに移動して、そこもなくなったのではてなに来ました。

2.ブログ名の由来を教えて!

 「陽気なギャングが地球を回す伊坂幸太郎」響野の決め台詞(?)、「ロマンはどこだ?」より。
ロマンばかりでは生活していけないけど、ささやかな冒険心とか遊び心とかそんなものを見つけて愉快に生きていきたい。
私がポルノで1番好きな曲が「黄昏ロマンス」であり、彼らが単発系のライブを「○○ロマンスポルノ」と名付けることも、このブログタイトルの由縁であります。

3.自分のブログで一番オススメの記事

 
1番……はこれかなぁ、やっぱり。

 

whereisromance.hatenablog.com

 2012年秩父宮の、いわゆる復活コンサートのレポ。これこそ、「そのとき感じたことがなかったことにならないように」という熱意で、社会人としての理性を捨てて書いていたから思い入れがあるんですよね。
(翌日は朝会に遅刻しました)

次点これ

 

whereisromance.hatenablog.com

 

4.はてなブログを書いていて良かったこと・気づいたこと

 良かったこと?!?!うーんなんだろう……
でも多くの人がはてなブログ使ってるので、それのリーダーとしても使えるという意味でははてな使ってて便利かな。アプリで読めるしいろいろ確認できる。
気付いたことは、自分が本の感想を書くのが下手だということです(笑)

5.はてなブログに一言

 いつもお世話になっております。
「記事を書く」がもうちょっと軽く動作して書けるとありがたいな~と思っておりますが、ツイッター連携、過去記事連携など、便利だなぁと毎回感動しています。

それじゃまたね、(8/14の話)

中学生のころからSMAPが好きで、中居くんがいっとう好きだった。

そんなSMAPファンのここ数日間の心境。結果的にかなり能天気です。

 

解散が発表されたとき、彼らのコメントを読んで、もうどうしようもなく悲しかったけれど、どこかで「これで落ち着いてくれるなら」という感情もあった。

1月から始まった、彼らに関するあることないことがおもしろく報道される毎日。彼らが口から発した言葉でさえ、なにひとつそのまま受け入れられなかった。そういう日々が辛くて、解散なんてするわけないと思っていたけれどでも辛かった。彼らの関係性を面白おかしく想像で書いているような記事はまったく信じていなかったけれど、それでも心はすり減る。

そして、結局、まったく望んでいない方向とはいえ一つの方向が定まった。発表された日は、自分でも妙にすとんと受け入れてしまった。フォロワーさんとリプライしてて気づいたが、たぶん、疲れていたんだと思う。

 

彼らが存続をあきらめたことは悲しかった。だけど、それを選ぶしかないぐらいにどうしようもない状態なのだと悟った。

「彼らはただ解散を選んだ」わけではないと思っている。それだけは主張したい。いろいろな困難があって、もうどうしようもない状態で、彼ら自身の人生と矜持のためにその道を選んだのだと信じている。

私は自分の感覚に自信がないから、自分の好きなものが否定されると困惑してしまう。ましてや彼ら自身に彼らのことを否定されてしまうと、寄る辺がない。私が見ていた十二年間がボロボロと崩れてしまう。だから、これは私のためだが、彼らの選択が追い詰められたものであってこそのものであってほしい。

彼らが彼らのグループを諦めるなんてことは、あってはほしくない。信じられない。

「信じたくない」ではなく「信じられない」。発表から一週間、ずっとその気持ちがある。

だからこそ期待してしまう。ファンのためではなくて、彼ら自身の矜持のために。

これは私の勝手な希望的推測だが、きっと彼らはまた戻ってくるのではないかと期待している。「事務所との契約を更新した」ことについて、事務所の罠という見方もあるが、私はなんとなくいつか風向きが変わった時に華麗なる逆襲をするためなんじゃないかなぁと思った。彼らの活動を阻止しているだれかの生命的な余命が年内なのでは?なんちゃって。

事務所の人の文書にも無念さがにじみ出ている気がする、というツイートを見かけた。そう思って読み返したら、たしかにそう読み取ることも出来る。ツイッターでヲタクが、じぶんのおばさんがその文書を書いているみたいなことをほのめかしていたが、そのおばさんをはじめとして事務所内に味方がいることを祈る。事務所は敵だけどすべてがすべて敵ではないと思いたい。だってだれがスマップと対峙できるんだよ。怖すぎだろ。中居くんの命令を受けた慎吾にプールに投げ飛ばされるぞ。

 

また、身勝手なことだが、今回の解散騒動について、中居くんがスマップを存続していくという立場になったことが私は嬉しかった。

私は、そしてファンのある一定の層は、いつも中居くんに期待してた。木村くんの結婚もごろちゃんもつよぽんも、森くんも、いつも中居くんがなんとかしてくれた。「中居くんが最後にはなんとかしてくれる」と期待してた。今回は期待しすぎてしまったということはたしかにある。

でも、やっぱりその期待を一身に背負ってガハハと笑っている中居くんこそが私の好きになった中居くんだ。下3人にSMAP愛がないとは決して思わない。彼らも自分の矜持と、グループへの愛としてその道を選んでいると思いたい(コメントがほんとに彼らの真意なのか?という点はおいておいて)。下3人が自由に個性的に活動して、木村くんが矢面にたって、そして中居くんが守る。私はね、そういうスマップが好きなんだ。

だからいまもある意味その形に、不本意ながら近い形では、ある。だからこそスマップがこのまま終わるとは思えないのだ。

とはいえ、彼らがもう5人の形を望まないのなら、それはそれで、もう大丈夫だから、せめて彼ら自身の納得できる言葉が聞きたいなぁ。欲深いかな。

 

そして遅れましたが、中居くん、誕生日おめでとう!!!!!

十年前か数年前彼のMYOJOで「夢はもうない」と語った中居くんの、夢が、いまどういう形になっているか私には計り知れないけれど、どうか、あなたの望みがすべて叶いますように。

六本目の指(シゲ主演24時間テレビの原作を読んだ)

 今年の24時間テレビの原作を読みました。

ノンフィクションというとやはり当事者の感情、努力の大きさが語られることが多く、そういう内容を予想して読み始めたところすぐに裏切られた(※そういう内容の本も好きです、あしからず)

 ところどころクスリとさせられるユーモアの詰まった文章で自分の今置かれている環境を説明し、どうしてここまで来れたのかを病院や学校、教育委員会の仕組みを交えて分かりやすく解説、そして最終的には憲法ノーマライゼーションという枠組みまで話が広がっていく。さすが国語の先生、と思った。

深刻なことを、あまり深刻に書きすぎていない。

 「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」(伊坂幸太郎/重力ピエロ)

陽気というほど陽気ではないけれど、感情的になりすぎないことで見えてくる世界もある。

 

「個人的なことは政治的なこと」というのは、フェミニズムとかジェンダー論を語る際に出てくるキーワードなんだけど、読み終わったあとこのフレーズを思い出した。本当のちゃんとした意味とはすこしずれてしまうが、一人の経験談から社会に目を向けられるように話が繋がっていくのはすごいな、と。中学校の先生が中学生向けに書いた(たしか)というと納得がいく。

 

それとは別に、

という話は、ネタバレなのでこれから読む人は知らないで読んだほうが楽しいと思うよ!

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