因島出身の作者が語る島の世界は、私にはなじみのない場所だったけれどきっとどこかにあるんだろうなと思わせるような現実味を帯びていた。
短編集で、1つ1つが起承転結があって中身がとても重い。
その分、続けて読んでいると引きずられるし、同じ話ではないんだけどなんか似たような話に感じてしまう面もあり。連載とかで雑誌で読んでたら、短い文字の中でぎゅっと詰め込まれた人間のいろんな面を読めるゾッとする話だったんだろうけど。そのゾッという感触がずっと続いていくと慣れてしまうというか。
面白かったんだけどね、読み方が違ったらまたより面白かったんだろうな~。