vagrant.jp8月・9月に開幕する新藤晴一の書下ろしミュージカル「ヴァグラント」、その演者さんたちが先日晴一のラジオに出演した。その中で個人的に印象に残ったところがあったのでメモ。
リスナーからの質問:ミュージカルとストレートプレイの違いについて
廣野凌大さん
「違いというか、まあ、表現方法の違いなだけで。僕らがやっているマインドっていうのは変わってない。あくまで、でもミュージカルのほうが、客観的、お客さんから見ると華やかではありますよね。普段見慣れない楽曲、新藤さんがいつもおっしゃってるように、感情が昂ってそれがあふれて曲になる、歌ってしまう」晴一「すごいよねそれね」
廣野凌大さん「ミュージカルの醍醐味なので。それを誇張表現してるわけではないですけど、色とりどりこう華やかに、彩って、照明だったり振付だったりがあって、その感情を表現するっていう。衣装、ほんとに、野生動物がやる求愛行動みたいな。
野性に問いかけるっていうか。そういう意味ではそれがすごいミュージカルの魅力だと思いますね。原子にこう呼びかける…」
晴一「ちゃんとしたミュージカルだと、感情の昂りにあわせて、歌になっていくっていうすごい自然になってるから。俺ミュージカルは見るほうとしてはすごい好きなんだよね」
ミュージカル何回か観に行ったことあるけれど、劇中の歌をずっと「突然歌いだす」っていう認識で捉えてたので、それが感情の昂りというのは思ったことなかったな…!という気づき。
悲しみとか喜び、怒り、愛しさを誰かに伝えたかったり、うちに秘められなくなったときに出てくるものは、言葉だけではなく、メロディにのることがある。晴一がそうやって歌のことを「感情の昂り」であると認識していること、とても歌の力を信じているミュージシャンだな…としみじみしてしまった。
作詞してブログ書いて物語を書く晴一が、それを踏まえて今やりたいことが「ミュージカル」になった理由も、このラジオを聞いてすとんと腑に落ちた。最初ミュージカルをやると聞いた時、ミュージシャンという自負と文字書きという得意分野の間をとってミュージカルにしたのかなと思っていたんだけど、ほんとに「ミュージカル」がやりたかったんだな。ミュージカルを愛している人の作るミュージカル、すごく楽しみ。