紡ぐ事務所の物語 - AmberSとの出会い
5/1 18時。AmberSを見てきた。パンフ読む前の初見の感想を残しておく。
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とかく壮大な物語、豪華な出演陣と演奏、回転するセット。この大きな物語のエンドロールの最後に出てくる原作・脚本:加藤シゲアキ に感極まった。本当にかっこよかった。
いきなりクライマックスの話だけど、最後に、イヴルがアランの意志を引き継いでいく決意をして琥珀を飲んだところに、脚本家の想いを感じた。事務所の姿と重ねてしまう。なにがあっても、語り継いでいかなくてはならない。後輩たちに受け継いでいかなくてはならない。守らなくてはならない。個人の幸せとか救いよりも、細かな理屈よりも、"残すこと"が優先されているように思えた。正直なところ、イヴルがルイのために必死になるのはともかく、アランのためにそこまでするのか…?!という戸惑いもあった。それが、個人への情ではなく「役目/役割」とすると、腑に落ちる。
アランが不死になったということは、乱暴な話、次回は大橋くんがアラン役でも良いわけで。誰かから誰かへとつながっていく物語の一部を私たちは見ているんだなぁと思った。
アランが死にたいと願ったほどの永遠に続く時間という地獄に飛び込んでいくストーリーは残酷さをも感じた。ところで、「白い虎を見ると不死の命がある人間も死ねる」という設定だと認識したので、最後イヴルが琥珀飲んだあとに虎の鳴き声がしたのがちょっと気になった。あれはこの物語の締めくくりとしての演出で、すぐに死んだわけじゃないよね…? だとしたらそれはさすがに辛辣すぎる、とちょっと震えてしまいましたが。受け継いでいく、がテーマだと思うのでさすがにそれはないかなーとも思いますが。
物語中盤であまりにテロ組織側のジュニアたちが死んでいくので、「さすがに死にすぎでは?」と少々怪訝に思ったけど、終わってみるとそのどれもが削れない出来事で、物語としては必要な死だった気もしてきた。
まずストーリーとして、もう一つは思想として。
とかく、ストーリーとしては残酷で辛辣だと思う。こういう物語のセオリーとしては、ひとしきりの戦いが終わったあと、日常シーンがあって後日談のターンがあるかと想像していた。だけど、そんなものなどなく、イヴルがアランのために永遠という地獄を覚悟するシーンで物語は幕を閉じてしまう。ハッピーエンドとは言い切れない。その先の未来はわからない。
でも、受け継がれていくことだけはわかる。辛くてもみんな自分の信念のために生きてる。
思想としては、「暴力を許さない」を徹底しているように感じた。単純に悪い敵方、だけではなく、テロリストもみんな死んでいった。若者というだけで単純に正しくも明るい未来があるわけでもない。
……とはいえ、じゃあどうすればいいんだ、という答えがあるわけでもないので、これは考えすぎかなぁ。でも、簡単な救い、希望を提示しないことも誠実さではあると思う。
ハッピーなだけではないこの物語で一貫して明るさを添え続けていたのが、大橋くん演じるイヴルだった。大橋くんはあて書きと言っていたと思うけど、納得。無理がなかった。戸惑い、傷つけられ、悩み、それでもまっすぐなイヴル。それが嘘くさくないのはひとえに大橋くんの雰囲気のたまものだな、と。
あと、脚本での人間性の描き方が絶妙だなと思った。営む町酒場に流しのピアニストとしてアランがやってくるんだけど、もめごとになったら「今日はもう帰ってください」と言う。白い虎を探すためにいろいろ走り回ったりもする。巻き込まれてなにもしない立ち位置ではなく、運命をすべて受け入れるのではなく、大切なものを守るためにきちんと取捨選択ができる。そういう描き方をされているように感じた。だからこそ最後、「不死を選ぶ」という展開も、芯がある選択だな、と腑に落ちたのかも。
そして相対する、アラン。今回席が遠くて表情とかがあまり見えないのが残念だったけど、雰囲気よかったな。迫力があった。彼も多くは語らないけど、はっきりと特別な存在であることが、わかる。みな彼が気になってしまう。
しかし事務所の今後を担う立場のタレントに、結婚して子供生まれてその子供が殺される、という役どころを担わせるのは結構攻めてるな…と思いました。まあ、「染、色」で深馬役を当時ジュニアの正門くんにあてがったこともあるので、そういうこともするよなぁ…という感じではありますが。
松尾くん演じるウォルフは良い役だなぁ。そして本人、金髪ロングに違和感がなくてすごい。こんなんみんな好きじゃん。二次元から飛び出してきたようだった。そして政府側の側近かと思えばスパイとして乗り込んでいるだけで実態はテロリスト側という…。逆安室透? 全体的に身のこなしが優雅だなという印象があった。
猪狩くん演じるオルッカについてまだそこまで深く考えられてないな、、、とかく初回は展開がどうなるんだろう?ということを追うだけで精いっぱいだったので。。あの集団のなかにオルッカがいないといけない理由、彼なりの立ち位置がたぶんあるんだけど、私がまだそれを掴めていない。なんかこう…前述したとおり、みんな死んでしまって、オルッカも死んでしまうので。オルッカがほかのひとたちの意思をついで…と展開していくわけでもなく。とするとリーダー役を置いた意味とは?となり。もう1回観られるのでもう一度考えてみたい。でもあの組織がオルッカがいないとまとまらない、というのは分かる。みなを鼓舞する演説のようなセリフがよかった。
皇輝くんのエンリケは切なさと儚さがあってよかった。整った顔立ちに青髪(に見えた)がよく似合っていた。ヴィンガスが実の父親だと知ってしまった戸惑いと、殺されてしまう悲哀とが、よく似合ってた。(ちなみに私はこの名前はキャバ嬢を思い出してしまい、、、笑)
ルイくんの役は想像していたのと違っていた。斗亜ちゃんに笑顔のイメージがあったので、いわゆる“純粋でいい子”としての障がい者像を想像していたんだけど、それには寄せていない。兄への嫉妬や憎しみがあることで、すごく人間らしく感じた。もっとほがらかで、兄のこともなんだかんだ慕っているという役を想像していたんだけど、冒頭の酒場のシーンからわりとあたりが強いな?と思っていて。で、その理由(彼の兄への想い)ものちのちきちんと明かされる。そんな役だったとは…! でもそれがきっと現実でもある想いなんだろうな。
エンリケにしろルイにしろ、兄弟でも、親子でも、愛情がないことはあるし、愛と憎しみは同居するという役柄。厳しいけれど、でもそれはもしかしたら、肉親への憎しみを抱いてしまうこと、その感情に罪悪感を持っている人に対して、「そういう感情があってもいい」と示しているようにも感じた。
渡部豪さん演じるケンはAI執事だったけど、その髪の毛を電飾?かなにかで光らせるのはずるい!と思った笑
継承、のほかに、この作品では「音楽」もテーマになっている。そしてその音楽も、完全な救済としては描かれていない。
演技・ミュージカル性と、“歌”そのものの力を持つふたりが並び立っていて、打楽器演奏だけではなくパフォーマーとしてまるで出演者の一部かのように舞台上で生きる打楽器集団「LA SEÑAS」が起用されている。
音楽は楽しい。人が愛し合うきっかけになる。でも救いにはならないことが、ある(いくらいい歌を歌ってもケガを治すことはできない)。
それでも、歌っていく。
このあたり、コロナ禍を経て出来た作品だなぁと納得する。コロナ禍でのエンタメ業界が置かれた状況を思い起こさせる部分があった。
そしてそのころちょうどNEWSは「音楽」と題したアルバムを出してツアーを回っていたけれど、それも関係、影響したりするのかな。
最後に出演陣が歌う曲の「あんば~す」(ゆにば~すみたいになってしまった)の部分が耳に残っていて、いまだにそこだけ頭の中で口ずさんでしまう。
イヴルの夢の中の「明るい未来」も音楽とリズムに満ち溢れて踊っていたし、アランは歌い手の女性と恋に落ちるし、一貫して音楽はすごくテーマになっているな、と思う。打楽器もほんとに良かった。
なので、最後のほうの展開あまり音楽・歌が関係ないな?というのが気になってしまったんだけど、もしかしたら「歌い継ぐ」というようなことも言ってたりしたかな…? これも次回確認したい。
セットも大きくて良かったな~ セットなんて大きければ大きいほどいい…というわけではないけど笑 やっぱり回転したり階段があったり、それをいろんなシーンでいろんな場所として使っているのを見ると「おっ」って思う。
個人的には階段が好きだったな。酒場に続く階段だったり敵本陣のなかの一部だったり、奈落だったり。登ってくる、というのは動作として強い印象がある。クライマックスでアランが落ちて死んでいったあと、イヴルは段を上った先の少し高いところで琥珀を飲んでた(という記憶だけど間違ってるかも)。その対比も良かった。
ところで。最近桜庭一樹さんの「読まれる覚悟」という新書を読みまして。
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作品と作者は別なのか
という問いと、それは作品ジャンルによって異なる、という話があるんですね。
作品を理解するときに作者のプロフィールが参考にされる場合
これをされると、正直いうと、見知らぬ方に境界線を越えて近づいてこられたような、皮膚がちりっとするような……
でも、それも読まれることの一つの側面だと考えて飲み込んでいます。
このあたりを読んだ時に、シゲ担としても思い当たることがありドキッとしました。もちろん加藤さんと桜庭さんは同じ作家でも経緯や立ち位置、経験も違うので、加藤さんがまったく同じ感情とは限りませんが。でも多少思うところはあるかもしれない。
それでも、私はこのAmberSという作品に、加藤さんの思想や誠実さ、事務所への想いを感じてしまって、グッときてしまう。それは"正しい"観劇の楽しみではないかもしれないけれど、シゲ担にしか出来ない楽しみ方だなーと思う。
AmberSという作品が、みなに愛されて、ずっと続いていくことを、シゲ担のはしくれとして願っています。
2023年買ってよかったもの
blogもうちょい書こうと思っていたのに全然更新できなかった。
スマホショルダー。現場でQRがすぐ出せて便利だった。ポケットやかばんに適当に突っ込んでしまってすぐ見つからない…みたいなことがなくなった。1年弱使ってるけどいまのところ切れたりはしてない。
味がどうなのかはわからんのですが、ボタンを押すだけで出来るからとても便利。魔法瓶なのですぐには冷めない。
廉のふるさとに納税した。オタクはお礼にちょっとしたものを配る機会が多いからドリップバッグはなんぼあってもいいですからね。
この大きさでこの毛足で洗えるのって価格バグじゃないですか? すみません適当に言いました。
夏でもそんなに暑くないのでずっと敷いておける。ラグがあると部屋の雰囲気も変わるし買ってよかった。
ぐしゃぐしゃに丸めて洗剤をつけると泡立つ。ふつうに洗える。
私は洗い物そんなにしないので、1週間使う→流しと排水口洗う→捨てる で使ってた。
いまこの商品名を見て「目盛りついてたんだ…」になった。
軽いし深いしかさばらないし、便利。なんかちょうどよい。
マフラーとか手袋とかを不織布の袋とかに入れてたんだけど、なにがあるかわからなくなるので棚にした。すぐ見えて便利。
良かった! 洗面所付近でタオルとか下着とか入れるのに使ってる。
金属製のだと歪んだりすることあるんだけどこれはそういうのが全然なくて良い感じ◎組み立ても超簡単!
海外出張のとき現地のホテルでぶら下げられるのは良かったんだけど、畳んだときの高さがそこそこあるので、スーツケースの片側にいれたときに高さがはみ出るw
たしかにすごいものがはいるし圧縮されてるんだけど、パンパンに入れたときの高さが気になる…。片面開きのソフトキャリーだと高さちょうどいいんだけど、その場合もうこれしか入らんのよな。どういうときにベストなのか分からん…。
あと乱暴者すぎて4回目ぐらいの圧縮で1個圧縮する部品壊れた。いまは圧縮方法ちょっと違うものあるかも…
ということで家でふつうにつり下げ棚として使ってる。すごい便利。つりさげ棚としてのポイントです。
私は上から、ニウス関連ぬいぐるみやベアブリックが2段、
ニウスの今年のツアーグッズ
キンプリの今年のツアーグッズ
NEWSpaceで買ったもの
みたいに入れてる。ツアーグッズを家の中でどこかにやりがちなので、タオル・ペンラ・Tシャツをまとめて置いてある。便利。
美味しい。よく飲んでる。カップそばやゆで卵の味付けにも入れてる。美味しい。昆布茶が好き。
さっき組み立てました。組み立て簡単。S字フックを通し忘れましたけどまあ御愛嬌と言うことで…
ふかふかしてる。かわいい。
美味しい。コーヒーに豆乳いれてこれを入れて、ハニージンジャーソイラテを作って飲んでる、とても美味しい。
NEWSタンブラーの底にはめてる。ちょうどいい。
www.nitori-net.jpまだこたつにはしてないんですけど笑、天板が広くて作業しやすくて良い。
www.nitori-net.jpめちゃ温かい。
www.nitori-net.jpコスメボックスにしてる。私の持ってる量だとちょうどよい!
www.nitori-net.jpキンプリにハマってからアクスタが増えたのでアクスタディスプレイボックスを。いろいろ検討した結果これにした。
https://www.yodobashi.com/product/100000001007653416/
ソーニャのフィギュア。絶妙な表情と大きさがかわいい。USJ行くときはこれ持ち歩いてた。
www.haruka.co.jpクイックジェルのサブスク。
自分で爪を切るのが下手くそなのがコンプレックスだったんですが、プロに任せることにしました。快適!
色は限られてるしデザインはほぼ出来ないんですけど、ベーシックカラー+ラメの2種組み合わせるだけでかなりキラキラしたかわいいデザインになるので、満足してます。
店舗によってカラーリングが違います。緑色は青山にはあったかな…。北千住にはありませんw
思いもしなかった日(2023/9/5スペースとかの話)
お招き頂き、久しい人のステージを見ました。
— 加藤シゲアキ Shigeaki Kato (@Shige_no_hitori) 2023年9月3日
素直に、美しいと思えた。
それは彼の重ねた努力と、お互いの間にあった複雑なものが溶け去った時間のおかげなんでしょうね。そう思えるんだから、時間って悪いものではないですね。
感動しました。ありがとうございます。
“To exist is to change, to change is to mature, to mature is to go on creating oneself endlessly.”
— 加藤シゲアキ Shigeaki Kato (@Shige_no_hitori) 2023年10月3日
– Henri-Louis Bergson
2023/5/29 cafein11 ミュージカルとは?の話
vagrant.jp8月・9月に開幕する新藤晴一の書下ろしミュージカル「ヴァグラント」、その演者さんたちが先日晴一のラジオに出演した。その中で個人的に印象に残ったところがあったのでメモ。
リスナーからの質問:ミュージカルとストレートプレイの違いについて
廣野凌大さん
「違いというか、まあ、表現方法の違いなだけで。僕らがやっているマインドっていうのは変わってない。あくまで、でもミュージカルのほうが、客観的、お客さんから見ると華やかではありますよね。普段見慣れない楽曲、新藤さんがいつもおっしゃってるように、感情が昂ってそれがあふれて曲になる、歌ってしまう」晴一「すごいよねそれね」
廣野凌大さん「ミュージカルの醍醐味なので。それを誇張表現してるわけではないですけど、色とりどりこう華やかに、彩って、照明だったり振付だったりがあって、その感情を表現するっていう。衣装、ほんとに、野生動物がやる求愛行動みたいな。
野性に問いかけるっていうか。そういう意味ではそれがすごいミュージカルの魅力だと思いますね。原子にこう呼びかける…」
晴一「ちゃんとしたミュージカルだと、感情の昂りにあわせて、歌になっていくっていうすごい自然になってるから。俺ミュージカルは見るほうとしてはすごい好きなんだよね」
ミュージカル何回か観に行ったことあるけれど、劇中の歌をずっと「突然歌いだす」っていう認識で捉えてたので、それが感情の昂りというのは思ったことなかったな…!という気づき。
悲しみとか喜び、怒り、愛しさを誰かに伝えたかったり、うちに秘められなくなったときに出てくるものは、言葉だけではなく、メロディにのることがある。晴一がそうやって歌のことを「感情の昂り」であると認識していること、とても歌の力を信じているミュージシャンだな…としみじみしてしまった。
作詞してブログ書いて物語を書く晴一が、それを踏まえて今やりたいことが「ミュージカル」になった理由も、このラジオを聞いてすとんと腑に落ちた。最初ミュージカルをやると聞いた時、ミュージシャンという自負と文字書きという得意分野の間をとってミュージカルにしたのかなと思っていたんだけど、ほんとに「ミュージカル」がやりたかったんだな。ミュージカルを愛している人の作るミュージカル、すごく楽しみ。


