ロマンはどこだ?

そのとき思ったことをなかったことにしないために

山本耕史さんとの話/ SORASHIGEBOOK 10/17

山本耕史さんとの話、書き起こし

 

ほんとね、なかなか。敵対する役でしょ? 役なんです。

だからまだほんとに撮影始まって一度しかお会いしてないんですけどね。なかなか会わないんですよ。はははは。

一度クランクインの日に、ご一緒のシーンが、それがいきなり最初の殺陣だったんですけど、ほんとに、山本耕史さんはもうほんとにみんなが、殺陣が上手いって言う。お芝居はもちろんですけど、殺陣がうまいから。

逆にまあ、あの、山本耕史さんに甘えるつもりでやってもらって大丈夫ですー、みたいなことを聴いてたんですけど。

僕は殺陣の稽古何回かやらせてもらって、山本耕史さんはもう、見て、見てたみたいです。動画撮ってたんですけど、練習用に。それを山本耕史さんにも見せてたみたいで。

あの、なんかもう、「全然大丈夫だよ」、みたいな感じで、励ましてくれましたね。

基本的にはすごくなんかこう、「初めてなので失礼があるかもしれません~」ってご挨拶したんだけど、「全然大丈夫だよ」って。
すごい、褒めてくれる、優しいな~って思って。

(耕史さんは)「全然大丈夫じゃない!」(※大丈夫、というニュアンス)みたいな。上手だよ~みたいなことを言ってくれて、ああ良かったなあ、みたいな。

まあちょっとねえ、片手の殺陣で。ほんとに、なんていうんですかね。殺陣っていうか、振付みたいなぐらい。ちょっとまあ、なんていうんですかね、そういう殺陣とかの所作とかにうるさいひとから見たら、「あまりにも無茶しすぎ」って思うかもしれないですけど。

ほんとに、その、ぼく演じる氷ノ介っていうのは、まあ、いろんなバックボーンがあるんですけど。

とにかく、もう、型、いわゆる正しい型の真逆をいくっていうようなね。そういう、復讐心からくるんでしょうね。そういうのがね。あるっていう。

とにかく、逆をいく、逆逆にいくっていうキャラクターなので。

正直、僕も最初っからこれをやってしまったら、普通に殺陣するの逆に難しいんじゃないかなって思うんですけど。

まあそういうシーンもね、もちろんあるんですけど。

というわけで、もう、だからもう納刀? 抜刀とか納刀とかも、片手でやらなきゃいけないからぁ、すごい、なんていうんですかね。ほんとに、どういう…もはや、ソロ曲作るときと一緒っていうか。演出。

こうやったら面白いんじゃないかな。楽しいよね。なんか。

時代劇初めてだから、そういうルールとかちゃんとしなきゃ、とかちょっと思ってたけど、「面白かったら良いじゃん」っていうスタンスなんですよね、山本耕史さんはね。

いろんなものをたくさんやってきて、そういうところに山本さんは、着地されてる、いまは。すごいなと思って。

もちろん、伝統を大事にしてるんだけど。てかまあ上手いからね、普通に、型きれいなんですけど。
なんか、「そういうことに縛られてこじんまりするより、派手なことやろうよ」みたいな。「エンターテイメントだよ」、みたいなこと言ってくれて。

殺陣師のかたとかも、山本さんの紹介の殺陣師のかただったんですけど、そういうかたなので、すごく面白く、「じゃあこうはどうですか」って僕からも提案しちゃうぐらい、自由な現場って言うか。
こうしたらいいかも、こうしたらそう見えるかも、とかいうのが、どんどん次々出てきて。

こうやってさ。納刀だよね。片手で納刀が一番難しいんですよ! 抜刀はね、片手でもスパンって、鯉口を切るっていうね、ちょっとカチャッてね。やったりとか、するのを、あの、まあ、片手でやることはできるんだけど。

納刀、が難しいんですよね。両手で普通やるから。山本さんは、以前、片腕の隻腕の剣士をやられたことがあるので。あるんですよ。同じチームらしいんですけど。

ということもあって、「あのときどうしてたんですか~」とかいって、そのときのやりかたとかを教えてもらったり、こんなんもあるよとか、すごい、教えてくれましたね。

「いやでももう全然できるじゃん!」みたいな。

励ましてもらいつつ。ほんと、なんていうんですかね。教えてもらうっていう感じですね。

すごく楽しく、やってますし、なにより、役ちょっとね、ほんと面白いですね。こういう、ザ・ディランみたいな笑

初めてやってるから楽しくてしょうがないですね。

なんか…そうそうそう…

でもやっぱり、そういうのが軽く見えないように、存在感を出すって言うのは、現場でも、考えながらやってますけどね。

結構時間がないので、テンポよくやらなきゃいけないので。

そういう意味でもほんと、事前にいろんなイメージしてかなきゃいけないんですけど、
ほんとに、役…悪い気持ちになる、ね。笑

とても楽しく、やらせてもらってます。